最近のゴルフスイング理論では「地面反力」という言葉がよく出てきます。
「何やら小難しい、新しい理論が出てきたぞ?」と思う方もいるかもしれませんが、スポーツの運動力学において「地面反力」に関する研究は何十年も前から行われていました。
それが最近、ゴルフスイングでも話題になってきているだけで、どちらかというとスポーツの運動力学の中でゴルフは周回遅れである感が否めません。
ではなぜ、ゴルフスイングで「地面反力」が話題になってきているのか、またどうすれば「地面反力」を使えるのかという点について解説していこうと思います!


科学の進歩でようやく「ゴルフスイング」を解明できるようになってきた!
ゴルフスイングで「地面反力」が話題になってきている一番の理由は、「ようやくゴルフスイングを解析できる」ようになってきたからです。
ゴルフスイングは非常に複雑な動きをするスポーツである事、またクラブやボールの動きが速いことから、容易に分析はできないスポーツでした。
10年程前から「ハイスピードカメラ」や「解析ソフトウェア」の性能が高くなり、ようやく分析できるようになってきたのです。
そして様々な分析を進める中で、ゴルフスイングにおける「地面反力」についても「スイング理論」の中に取り込めるようになったのです。
世界のゴルフ事情でいえば、2014年~2017年の3年間タイガーウッズのコーチを務めていた「クリス・コモ」のメソッドが「地面反力」の重要性が日の目を見たといえます。
怪我に苦しむタイガーウッズのスイングを、「地面反力」という自分以外のパワー(外力)を使えるスイングに変えていったのです。
「クリス・コモ」はその後、米国ゴルフダイジェスト誌が選ぶ、2013~2014年の「ベスト・ヤング・ティーチャー賞」を受賞。2015年以降は米国ゴルフダイジェスト誌の「米国トップ50ティーチャー」に連続して選出されています。
「地面反力」は誰しもが使っている
陸上で生活している私たちは、必ず「地面反力」を使いながら生活しています。
そして、ゴルフスイングでも必ず「地面反力」を使っています。
むしろ「地面反力」を使わずにスイングする事はほぼ不可能で、意識しているかは別として必ず使っています。
具体的には「地面反力」を「回転運動」に転換してスイングしているのです。
「いや、俺は地面反力なんて使わん!難しいし使わなくても飛んでる!」という方は、ふっかふかのクッションの上でスイングする事を創造してみてください。
歩く事すらままならないくらい、ふっかふかのクッションです。
スイングできる気がしませんよね?
無意識にも地面を踏み込み、その反動(反力)を使って、クラブにエネルギーを伝えているのです。
「地面反力」の使い方
「地面反力」は体の「回転運動」を加速させるうえで非常に重要な役割を果たしています。
具体的には、ダウンスイングで左足を踏み込むことで左腰辺りを突き抜けるように「地面反力」を発生させます。
「地面反力」は地面から垂直に伸びますので、その上向きの力を使って、身体の回転運動を後押しするのです。
筋力+αの力を使い、ヘッドを加速させます。
細かい説明をするとなれば、専門書1冊を超えるボリュームになるのでここでは割愛しますが、「地面反力」を上手に使うには
- 左足を踏み込み
- その反動を使って腕を回転させる
という動きが必要になります。
「地面反力」について詳しく勉強したい!という方は、ゴルフスイングの「地面反力」第一人者であるDr.クォンの書籍がオススメです↓↓↓
「地面反力」を使えるようになる練習道具
ゴルフはクラブをはじめ、ウェアも高額…もちろん練習道具も高額なものばかり…
しかし!我々には「100円ショップ」という強い味方がいます!!
自称「100均の魔術師」である私が、お手軽にしかも効果的に「地面反力」を使える練習道具をご紹介します!
それはズバリ!!
「ドアストッパー」
もう1度言います!
「ドアストッパー」
これを上手く使うことで、「地面反力」を使いやすい「左足」の使い方が身につきます!


「ドアストッパー」の使い方
100均で買える『ドアストッパー』を使った練習方法😆👍
私のスイング精度は別として、こんな使い方あるんだ😳✨
と知っていただけたら嬉しいです😤🔥#ゴルフ練習グッズ#100均の魔術師#地面反力 pic.twitter.com/MD5HIAEccL— Yanagi (@Out_Drive300) October 29, 2020
右足外側に置くことで「スウェー」防止グッズとして使ったことがある人もいるかもしれませんが、ここでは左足に使います。
左足つま先にドアストッパーをセットし、左足だけ爪先上がりになる状態を作ります。
この状態でスイング(素振り)すればOK!!
切り替えしでスクワットダウンしながら左を踏み込んだら、ドアストッパーを踏みつけるようにして左足を伸ばしていきます。
この時、身体が左に突っ込んでしまうと「地面反力」が上手く抜けないので注意しましょう!!
左足の角度に任せて足を伸ばすことで左腰が突き上げられるような感覚です。
下半身の動きに連動する形で上半身が加速しながら回り始めます。
「地面反力」を使うドリル
- ドアストッパーを踏み1回素振り
- いつも通り1回ショット
これを5回くらい繰り返してみてください。
身体が左に突っ込まないように気をつけ、左サイド(足・腰・肩)が一直線になるような感覚でやや右に傾木ながらインパクト出来れば、「地面反力」を使ってヘッドが走る感覚を少し掴むことができると思います。
練習を始める5分間くらい、取り入れてみてください!!