ドライバーの飛距離アップを目指す上で、まずはドライバーの飛距離が決まる要素についておさらいしましょう。
ドライバーの飛距離を決定するのは、主として以下の3つの要素が重要です。
- 「ボール初速」
- 「打ち出し角」
- 「バックスピン量」
飛距離の土台は「ボール初速」ですが、「ボール初速」ヘッドスピードに大きく依存し、ゴルファー自身の身体能力、スイングの性質等で決まってきます。
そのため、ゴルフの最大飛距離は「ヘッドスピード」の速さが土台になります。
そこに「ミート率」、「打ち出し角」、「バックスピン量」が絡み合い「キャリー」が決まります。
スライスがドローより飛ばないと言われるのは、一般的にスライスボールの方がバックスピン量が多くなるため、吹きあがってしまったり、ロフトが寝た状態でヒットするためです。
スピン軸の傾きが左右に真逆になるだけでは、飛距離に影響が出ることはありません。
事実、最近のドライバーは低スピン化が進んでいますので、いわゆるパワーフェードという持ち球を駆使し、ビックドライブを連発するプロも多くいます。
単純にスライスは飛ばないとするのはナンセンスです。
ヘッドスピードから最大飛距離を計算する
本来であれば、「フライトスコープX3」や「トラックマン」で計測すべきですが、そのような高性能計測器が置いてある店舗はそう多くありません。
そこでまずは、自分自身のヘッドスピードから、最大飛距離がザックリどれくらいになるか計算してみましょう。
ヘッドスピードに計数をかけ、ザックリ計算することができます。
係数には、いくつかの考え方があるために、大きく分けて3つの係数があります。
- 係数=6:キャリー+ランを含め、ナイスショットしたときや、ミート率が高めのとき
- 係数=5.5:キャリー+ランを含めるとき。または、ミート率は、1.38~1.4くらい
- 係数=:キャリーのみを計算するとき。または、ミート率は1.35~
ザックリ計算すると、「ヘッドスピード×6」が最大の飛距離の目安となります
また、ミート率は理論上の最大値が「1.5」ですが、最近のPGAツアートッププロは1.5を超えてきています。
一方でアマチュアー1.4以下であることが多く、この「ミート率」の悪さが女子プロより飛ばない男子アマチュアの構図を生み出しています。
※ミート率 = ボール初速÷ヘッドスピード
飛距離アップに一番大切なのは「ボール初速」
ドライバーの飛距離をアップするために「ヘッドスピード」を上げよう!と多くの人が考えますが、「ヘッドスピードを上げてボール初速を上げよう」が本当の答えです。
最後に、PGAツアー(2019年シリーズ)主要選手のボール初速とキャリーのデータを載せておきます。
皆さん、是非ここを目標に頑張りましょう!!
選手名 | ボール初速 | 飛距離 | ||
Ave(m / s) | MAX(m / s) | Ave(m / s) | MAX(yd) | |
キャメロンチャンプ | 85.24 | 88.91 | 311 | 348.8 |
ババ・ワトソン | 80.99 | 83.07 | 293.8 | 341.4 |
トニー・フィナウ | 80.79 | 83.85 | 298.2 | 322.5 |
ゲイリー・ウッドランド | 80.67 | 82.8 | 295 | 331.1 |
ロリー・マキロイ | 80.21 | 81.65 | 303.3 | 332.4 |
アダムスコット | 80.17 | 81.09 | 282.1 | 309.5 |
ブルックス・ケプカ | 79.96 | 81.77 | 295.7 | 328.2 |
ダスティンジョンソン | 79.93 | 82.18 | 300 | 329 |
ジェイソンデイ | 78.94 | 81.16 | 298.4 | 315.3 |
ジャスティン・トーマス | 78.74 | 80.17 | 283.8 | 321.4 |
松山秀樹 | 77.97 | 80.12 | 290.4 | 329.2 |
リッキー・ファウラー | 77.93 | 79.99 | 294 | 320.4 |