練習ボール(レンジボール)とコースボールの違いについて、様々な噂や神話がありますが、実際にはどれくらい飛距離やスピン量が違ってくるのでしょうか?
人によっては、スピン量が増える、スピン量が減る、弾道が高くなる、弾道が低くなる…
「飛ばない」という以外、真逆なコメントも少なくありません。
その神話を解明すべく、超高性能な計測器「フライトスコープ 」を使用して、実際に比較してきました!
人間試打マシーンとして、同じようなインパクトを再現するのは難しかったのですが…
※今回はドライバーだけの比較ですが、アイアンでの比較も挑戦したら追記していきます。
使用した機材

フライトスコープ
- 計測器:フライトスコープX2 elite
- ドライバー:テーラーメイド M5 TOUR
- シャフト:ダイヤモンドスピーダー(5SR)
- コースボール:ブリジストン TOUR BX S (2020)
- レンジボール:スリクソンワンピース(赤ロゴ)
レンジボールVSコースボール 試打比較結果
レンジボールは基本的に「飛ばない」ように作られています。
具体的には、コア、ディンプルの性能がコースボールと大きく違うため、初速やバックスピン量が違ってきます。
どちらも芯を食った打感&なるべく同じアタックアングルのデータで比較しましたが、「初速」が落ちる事で「ミート率」・「スマッシュファクター」が低下します。
どちらかというとレンジボールの方が激芯の感触でしたが、全く飛びませんでした…
一方、アタックアングルはほぼ同じショットでしたが、レンジボールではバックスピン量が激増します。
つまり、レンジボールは「初速」が落ち、「バックスピン量」が増える事で飛距離が出ないように設定されています。
また、レンジボールの特性として、スピンが多いと弾道が低くなります。
そのため、レンジボールは吹き上がりそうなデータが出ているにも関わらず、コースボールより弾道が低くなります。
レンジボールとコースボールの違いまとめ
レンジボールにも1ピース、2ピースの種類があります。飛距離が落ちるボールほど、コースボールとの違いが顕著に表れます。
飛距離・スピン性能
ドライバーの飛距離は、10~15%飛ばないと推察されます。
飛ばなくなる原因は、ボールスピードの低下と、コースボールと比較しディンプルの性能が落ちるためです。
曲がり幅
1ピースレンジボールはラウンドボールよりも大幅にスピンが多くなるため、練習場での曲がりの程度がコースではマシになる傾向があります。
この場合、練習場で当たりの薄いスライスを連発しているようですと、コースでは意外と曲がっていないという可能性もあります。
弾道の高さ
1ピースレンジボールはスピンが多いため、基本的に弾道が低くなります。
※レンジボールの特性として、スピンが多いと弾道が低くなります。
練習場での注意点
人間の修正能力(脳力)は我々が想像している以上で、ショットの結果(視覚データ)のフィードバックを受けて、スイングを調整しようとしてしまいます。
しかし、レンジボールとコースボールには大きな性能差があるため、練習場で弾道の高さや飛距離を調整しようとすると、ドツボにハマります。
練習場では球筋を作るのではなく、スイングチェックの場として活用するのが一番いいでしょう。
もしデータを取るのであれば、「同じような球を何度も打つことが出来るか」という点にフォーカスして練習しましょう。