ボールの打ち出し方向と曲がる方向は、「クラブパス」と「フェースアングル」によって決定します。
「ドローを打つにはインサイドアウト」というアドバイスを受けたことがあると思いますが、ここに「フェースアングル」の管理を追加しない限り、正しくドローを打つことはできません。
ゴルフボールの打ち出し方向を決定するのはクラブフェースであり、スイング軌道ではありません。
そして「フェースアングル」に対する「クラブパス」がボールの曲がる方向を決定します。
ドライバーとアイアンでは若干の違いがありますが、打ち出し方向はクラブフェースの角度によって85%決定され、クラブヘッドパスによってのみ15%決定されます。
またフェースアングルとクラブヘッドパスの差が大きいほど、スピン軸の傾きも大きくなり、曲がり幅も大きくなります。
スマッシュファクターにおいても、フェースアングルとクラブヘッドパスの差が大きくなる程、効率が低下します。
クラブフェース角度(ストレート、左、右)とクラブパス(ストレート、左、右)の基本的な組み合わせは9つあり、それぞれの組み合わせがボールの飛行に及ぼす影響を以下に説明します。
1.アウトサイドパス+スクエアフェース
- 打ち出し方向:真っ直ぐ
- 曲がる方向:スライス
- 特徴:典型的な弱々しいスライスボール
2.アウトサイドパス+オープンフェース
- 打ち出し方向:右
- 曲がる方向:スライス
- 特徴:最高のスライスでOBまっしぐら
3.アウトサイドパス+クローズフェース
- 打ち出し方向:左
- 曲がる方向:真っ直ぐ
- 特徴:力強くまっすぐ左に距離も出る
4.スクエアパス+スクエアフェース
- 打ち出し方向:真っ直ぐ
- 曲がる方向:真っ直ぐ
- 特徴:最高のショット!
5.スクエアパス+オープンフェース
- 打ち出し方向:右
- 曲がる方向:フェード
- 特徴:美しいフェードボール
6.スクエアパス+クローズフェース
- 打ち出し方向:左
- 曲がる方向:ドロー
- 特徴:OBゾーンまで曲がるかも
7.インサイドパス+スクエアなヒット
- 打ち出し方向:真っ直ぐ
- 曲がる方向:ドロー
- 特徴:力強いドローボール
8.インサイドパス+オープンフェース
- 打ち出し方向:右
- 曲がる方向:真っ直ぐ
- 特徴:典型的なプッシュ
9.インサイドパス+クローズフェース
- 打ち出し方向:左
- 曲がる方向:フック
- 特徴:強烈なフックでOBまっしぐら…
インテンショナルショット以外では、スクエアなヒットにプラスしてスイングパスで球筋をコントロールしましょう。
理想はスクエアパス+スクエアフェースですが、少しタイミングがぶれると左右どちらにも曲がってしまいます。
ラウンドでのポイント
実際のラウンドでは、ミスの片側を消すことがスコアをまとめるポイントです。
スクエアなフェースでのヒットを心がけ、ドローで攻めるのかフェードで攻めるのかあらかじめ決心してからショットに臨みましょう。