インパクトの形はアドレスの再現というアドバイスもありますが、飛距離を伸ばしていく上では、インパクトの形はアドレスとは異なります。
体幹の筋力から大きなエネルギーを生み出し、正しい運動連鎖でスイングする場合、インパクトではアドレスの形を再現する事はできません。
インパクトでアドレスの形を再現するには、下半身を使わず腕力のみに頼ったスイングをしなければなりません。
また、インパクトはダウンスイングの「目的地」ではなく「進むべき道」の途中であるため、インパクトの形をイメージし、その通りにスイングする事は非効率なスイングとなります。
インパクトはコンマ何秒の出来事で、適切なインパクトダイナミクスを考えたり操作する事はできません。
力強いインパクトは、正しい運動連鎖によって生み出した大きなエネルギーによって自然に起こり、スイングの力学の結果としてクラブフェースは適切に開閉します。
一方で、正しいインパクトの位置を知っておく事は、力強く安定したスイングを手に入れるロードマップのチェックポイントとして役立てる事ができます。
インパクトの形は結果論
適切なバックスイングによって溜められたエネルギーは、インパクトの瞬間にすべて解放されます。
ゴルフスイングを構築する際は、クラブフェースがインパクトを通過するときに最適な状態を作り出すことを目的にトレーニングしていきます。
ゴルフスイング全体を通して正しい順序で身体を動かし、正しいタイミングで運動連鎖によるエネルギーの受け渡しを行うことによって、完璧なインパクトポジションを作り出します。
インパクトの形に捉われるのではなく、結果的に正しいインパクトを実現しているかという視点でチェックポイントを確認してください。
インパクトとアドレスの形の違い
インパクトは目的地でもアドレスの再現でもありません。
他のポジションと同様に、ゴルフスイングの流れの中で通過するポジションの1つです。
しかし、自身のインパクトの形を注意深くチェックすると、ゴルフスイング全体のレベル・精度について多くのことがわかります。
アドレスからどの様な変化があったかチェックしましょう。
ポイント
- 頭の位置は変わらない
- ヒップがターゲットに向かって約45度回転
- 左股関節と左肩、左足首は直線上にある
- 下半身が動いたことによって、脊椎の傾きがわずかに増加する
- 胸骨が左ひざを指す
- 左足に90%程度体重が乗っている
- 右ヒールが地面から離れすぎている場合は、ヒップが回転しすぎている可能性あり
- 右ヒールが地面から離れすぎている場合は、スピンアウトしている可能性あり
- 右ヒールが地面から離れすぎている場合は、はスライドしすぎている
- 右ヒールが地面ついたままの場合、左に十分な体重移動ができていない
- 左腕は真っ直ぐ伸び、左手首も平らになっている
- 左肘の後ろが真っ直ぐターゲットを指す
上記のポイントを確認してみましょう。
もし、求めている結果になっていないとしても、形だけを修正するのでなく、アドレス→テイクバックからスイングのチェックをしてみましょう。