向上心は時に絶えざるプレッシャーとなってあなたを襲う。あれもこれも試したい、いいことは全部自分の生活に取り入れたい。 だが、そんなやり方で人は進歩できない。 何事も中途半端に終わるのがオチだ。 この苦境を脱け出すための鍵は、人生を本質的要素だけに絞り込むことだ。ダニエル・ピンク(モチベーション3.0)
私たち人間にとって「時」とは限りある最も価値のある資源の1つです。しかし私たちの生活には『やらなくてはならない事』『どれも大事な事』『やれば全て出来ること』に溢れており、この言葉に捉えられている限り、非エッセンシャル思考の罠によって時間が足りる事はないでしょう。少し気を許せば、不要なこと、大して重要ではない事に多くの時間を割く事になるのです。
限りある時間を有効に使い、より実りある人生を送るためには、ポジティブなマインドセットと同様に、エッセンシャル思考を手に入れる事が必要不可欠です。
仕事においても、プライベートにおいても、本質を見極め、やらなければならないこと(もちろんポジティブな状況で)に集中し、最高のパフォーマンスを発揮し続ける事が大切なのです。
エッセンシャル思考を身につけるために必要なこと
エッセンシャル思考を身につけるためには、冒頭の3つの罠を見抜き、3つの真実におきかえる必要があります。
- 『やらなくては』→『やると決める』
- 『どれも大事』→『本当に大事なものはめったにない』
- 『全部できる』→『何でもできるが、全部はやらない』
この3つの真実が私たちを混乱から救い出し、本当に大事なことを見極める力を与えてくれます。エッセンシャル思考のコアとなる考えを身につけ、より素晴らしい人生を歩む準備を始めましょう。
『断る勇気』
あなた自身やあなたの周りにこんな人はいないでしょうか?「組織の中で存在感を示そうと身を粉にして働き、どんな無茶なスケジュールや内容でも『やります』と答え、山のような仕事を抱え込む人」が。
おそらく、最初は仕事をこなし続け周りの評価や信頼を勝ち取るでしょうが、やがてストレスが溜まり仕事の質が落ちていくでしょう。周囲の期待に応えるために頑張ったにも関わらず、評価は落ちていく一方で挙げ句の果てには鬱状態に陥る…
こんな状況を想像するのは、難しい事ではないと思います。
ここで大切なのは、『自分にとって本質的な仕事に集中し、自分以外の誰がやっても結果は変わらないような仕事は断る』という事です。
もちろん初めのうちは、断る事は勇気のいる事ですし評価が下がらないか不安になると思います。しかし「この仕事をやりとげるための時間とリソースは足りているのか」という物差しで、その仕事を受けるかどうか判断しましょう。
断る事で迷惑をかけるのでは?と心配になる必要はありません。出来もしない約束で納期が遅れる方が遥かに迷惑をかけるのですから。
仕事の選択
さらに仕事の質を高め、時間を有効に使うためには、一歩踏み込んだ基準を設ける事に挑戦しましょう。
『この仕事は、自分が今やれる事の中で最も重要か』という基準です。
時間泥棒のような同僚から、大して重要ではない資料作りを手伝わされていませんか?上司の顔色を窺い、大して重要ではない報告書の細部に時間をかけ過ぎてはいませんか?
エッセンシャルに生きるためには『人に任せる事を覚える』必要があるのです。
より少なく、しかしより良く
世の中の大半のものはノイズである。ディーターラムス(商業デザインの巨匠)
『何もかもやらなくては』という考えをやめ、まずは断る事を覚えましょう。その時、本当に重要な仕事をやり遂げる事が可能になります。
私たちはいったい、「行いたいこと」を行うこと、および 「行わなくてはならないこと」を行うことに、自分の一日 のどれほどを費やしているのでしょうか?
「行わなくてはならない事」の数を出来るだけ減らし、その精度を上げていきましょう。
そして「行いたい事」に出来るだけ多くの時間を費やす事が、より実りある人生を送る秘訣となるでしょう。
ゴルフが上手くなるメンタル術
- やるべき事を選択し、ゴルフに充てる時間を確保する
- スイングにおいて「本当に大切なもの」に注力する