適切なスタンス幅でのセットアップは、身体をすばやく回転させるための強固な基盤を作る上で非常に大切です。
セットアップが誤っていると、どんな練習も下手を固めるだけであり、ラウンドではミスショットを誘発するだけです。
一方、正しいセットアップは、練習すれば必ず正確にセットアップすることができるようになります。
必ず飛距離が伸びる唯一の練習は、正しいセットアップを練習する事です。
肩幅を基準としたスタンス幅はNG
ゴルフスイングの正しいスタンスの幅については、いろいろなセットアップ方法があります。
一方で、間違ったセットアップによって関節の位置がズレてしまうと、関節に大きな負担がかかり背中、腰、膝を怪我してしまう可能性があります。
「スタンスは肩幅」というアドバイスがありますが、これはすべての人にとって正しいスタンス幅になる訳ではありません。
肩幅は広い狭いの個人差が必ず生じます。
スタンスの幅の重要な決定要因は、股関節の位置です。
スタンス幅が狭すぎると、クラブの遠心力に耐えられず、ダウンスイング以降身体がボールに近づきやすくなります。
またスタンス幅が狭すぎると、身体の回転を妨げ大きなエネルギーを生み出すことが出来ません。
※スタンス幅によるエラーについては、別記事で解説します。
飛距離が伸びるスタンス幅の設定
大きなエネルギーを生み出すには適切な体重移動を可能にする必要があります。
そのため、体の回転を妨げない範囲の中で、できる限り広いスタンスを設定する必要がります。
スタンス幅の設定方法
- 股関節からまっすぐ脚を伸ばし正しい姿勢で立つ
- くるぶしの延長線上に触れるようにボールを小指側に置く(両足)
- さきほど置いたボールの小指側にもう一つボールを置く(両足)
- 2つ目のボールの外とくるぶしが一直線上に並ぶ幅まで足を広げる
このスタンス幅が適切な体重移動を可能にしつつ、身体の回転を防げないスタンス幅です。
また、ドライバー以外のクラブでは、番手によっててスタンスの幅を変更する必要はありません。
フルスイングをする場合、基本的にはこのスタンス幅で対応が可能です。
正確なインパクトを再現するボールの位置
- 上記の正しいスタンス幅でアドレスする
- 左くるぶしに沿うようにアライメントスティックやクラブをセットする
- アライメントスティックの内側にボール2個置く
- 2個目のボール位置が正しいボールの位置
基本的にボールの位置はドライバーショットを除いて、番手によって変える必要はありません。
スタンス幅は、ゴルフのクラブの特性と股関節の位置に基づき、導き出されています。
ダウンブローに打つクラブでは、ボールの位置は固定してOKです。
ドライバーのスタンス幅設定方法
ドライバーの場合、上記の標準的なフルスイングのスタンス幅から、若干ボールの位置とスタンス幅を変更する必要があります。
アイアンショットと違い、ドライバーショットではややアッパーの軌道で低スピンのショットを打つ必要があるため、スタンス幅を微調整します。
ドライバーショットのスタンス(変更点)
- スタンス方向は目標の5度右側へ向け平行に構える
- 右足をボール2~3個分右側へ移動させる
ドライバーショットのボール位置
- ボールの右側を左ヒールの内側に合わせる
- クラウンとボールの中心が合う高さにティーアップする
ドライバーショットは、ティーアップした状態でアッパーブローもしくはレベルブルーにインパクトし、スピン量と打ち出し角を調整する必要があります。
ダウンブローに打つアイアンとは、ナイスショットに必要な要素が変わるため、セットアップの方法を少し変更しましょう。
※ドライバーに特化したセットアップは別記事で紹介します。
スタスン幅の設定ポイント
- 肩幅ではなく股関節に基づき設定する
- 番手ごとにスタンス幅を変える必要はない
- 毎回同じ場所にセットアップしスイングをシンプルにする
- ドライバーだけはスタンス幅をやや広げる