飛距離を伸ばすためには、腕力に頼るのではなく、体幹の強力なコア筋肉(腹部、背中、腰)を使ってスイングすることが大切です。
また、地面反力を使ったスイングを実現するためにも、何よりもまず正しい姿勢でアドレスをとならなければなりません。
各関節や筋肉がスムーズに動くアドレスを身に着けることが、素晴らしい飛距離を手に入れるためのスタートラインです。
下半身の正しい姿勢
深いコアマッスルを使用することで、より多くのパワーを手に入れると同時に、正確性やスイングの一貫性を得ることができます。
まずは、下半身の構え方のポイントを説明します。
チェックポイント
- 股関節からまっすぐに足が伸びているか
- 左右の足は平行であるか
- つま先は前を向いているか
- 膝は前方を向いているか
当たり前のようなポイントですが、私たちの体は日常生活である程度歪みが生じます。
無意識に立つと、足はまっすぐ前を向かず、またつま先を前に向けると片方の股関節に違和感を覚えることがあります。
極端に歪んでいる場合は、怪我の防止の観点からもまずはストレッチを取り入れて、歪みをとるための準備を始めましょう。
まずは、ヒップから膝、足首、足までのラインが正しくセットアップできるか確認しましょう。
正しいアドレスを支える筋肉
安定したスイングの土台を作るためには、アドレス時に「腹筋」と「骨盤底筋」を意識しましょう。
武道では「丹田」ともいわれる部分ですが、これは筋力とエネルギーの核となる部分です。
「へそ」ではなく「骨盤底筋」を意識することで安定したコアを作ることができます。
適度な緊張感を保ち腹筋を引き込みますが、この時、腰を引き込み骨盤を歪ませないように注意しましょう。
骨盤を押し込んだり、過度に伸ばしたりせずに、脊椎の自然な曲線はそのままキープしましょう。
力みのない、ニュートラルスパインが最強のポジションであり、運動連鎖を高めるスイングに必要な土台となります。
上半身の正しい姿勢
下半身から受け取ったエネルギーをインパクトの瞬間までロスなく伝えていくための上半身の使い方について解説します。
- 胸を開き、首を伸ばすように肩を押し下げます。
- 肩甲骨は内転させ、体の正中線に向かって軽く引き寄せます。
- 肘の前部は真正面を向き、手のひらは内側を太ももに向いている状態です。
一方、肩甲骨の間隔が開くように伸ばして姿勢が悪くなると、肘の前側が内回し、手のひらが太ももの前と前を向くようになります。
この肩甲骨のセットアップエラーは起こりやすく、スイング障害につながるだけでなく、肘や肩の怪我につながる可能性があります。
また、首と頭はコアの延長線上におきましょう。
顎を無理して引くのではなく、視線をまっすぐ前に向け自然なポジションに落ち着かせます。
最後に、鏡の前に立ち、各セグメントの位置を確認してみましょう。
正しい姿勢のチェックポイント
- 身体を横から見ると、足首、膝、腰、肩、そして耳が一直線に並びます。
- 正面から見ると、肩は互いに同じ高さで、膝頭はまっすぐ前を向き、足は平行になります。
- 足首の中心から膝の中心を通り、股関節の中心まで垂直に伸びる2本の直線を引くことができます。