私たちは「飛べる」と信じただけで空を飛ぶ事はできません。しかし、飛べることを信じる事なしに、人間が地上を離れることはなかったでしょう。可能性を信じ、また誰かが背中を押してくれたから、人類は多くの不可能を可能にしてきました。
何かに挑戦するときに1番大切なことは、世界が固定したものだと考えるのをやめることです。私たちの経験はその多くが相対的で、その経験をどう捉えるかで未来は変わってきます。ポジティブ心理学の役割は、可能性の限界だと思い込んでいる線を、出来る限り遠くに押しやる事です。
もちろん、自分の可能性に対してあまりに非現実的な期待を持つ事には注意が必要ですが、ポジティブなマインドセットを養い、活用する事が出来れば、私たちが考えている以上に大きな成果や成功を手にする事ができるのです。
凝り固まった『思考パターン』をポジティブに変える
私たちの脳は、世の中を何らかのパターンで見るようにできています。そのため、人それぞれの『癖』があり、思考や行動が1つのパターンにハマってしまい、そこから抜け出せない人が多くいます。
これは、良いパターンにも悪いパターンにも、いとも簡単にハマってしまいます。例えば職場では、部屋に入ってくるなり、何かしら気に入らないことを見つける人、部下の欠点ばかりに注目し、改善された点には絶対に目を向けない上司、何を言ってもネガティブな言葉を返す同僚など、みなさんの周りにもこのような人が何人かはいるはずです。
しかしここで大切なのは、ネガティブな人たちは、自ら進んで気難しくしたり、不平不満を言おうと考えているのではないという事です。彼らの脳は、環境をスキャンしてネガティブな要素を見つける事に熟練してしまったのです。長年の「訓練」によって、そのような能力が鍛えられてしまったのです。改善点を見つけるという事は重要な仕事の1つですが、年中ネガティブな面ばかりを探し、そのスキルが上達すればするほど、ポジティブな面を見逃す事になってしまうのです。ネガティブな面を探すという習慣は大きな損失につながります。創造性を潰し、ストレスを増やし、モチベーションを下げ、目標を達成する能力を低くする事になるのです。
同様に、私たちの脳は「訓練」によって、ポジティブな面を探すことに熟練する事ができます。「幸福優位性」を最大限に活用する脳を作り上げる事ができるのです。どのような状況でも、必ず潜んでいる可能性を見出せるようになるのです。
知らずに作りげられた脳のフィルター
私たちの脳は、日々絶え間なく多くの事に関心を払うよう要求されています。「カフェでコーヒーを飲みながらただ座っているという」相対的に受け身の行動をしていても、五感を通じ様々な情報が流れ込みます。そしてそれら全てを処理しようとすると、私たちの脳はパンクしてしまうため、入ってくる情報のうち1%程度しか脳に入り込まないように、脳にはスパムフィルターがあるのです。
そしてこのフィルターは「見ようとしたものしか目に入らない」ように出来ています。起業しようとしている人、リストラにあった人、デート中の人、子供の手を繋いで歩いている人、同じ道を歩いていても、脳に入り込む情報はそれぞれ違うのです。
そして訓練によって、どんな状況にあってもポジティブな面を拾い上げる「フィルター」を身につける事が出来れば、身の回りをスキャンして成功の可能性を高めるようなチャンスやアイディアを見つけられるようになります。
まずは、身の回りの小さな幸せを探す事から訓練を始めましょう。
ゴルフが上手くなるメンタル術
- 「飛ぶけど曲がるから…」と卑下しない
- 見ようとしたものしか目に入らないという事を理解する
- ショットの良かった点を常に探す癖をつける